ぺらっとめくった巻頭のアウトドアアイテムを紹介するページに、早々に目が留まりました。
FielderとHOUSTONのコラボレーションによるコブラジャケットというウェアが発売されるそうです。
Fielderのことですから、ただのオサレなジャケットを作るはずがありません。
アウタージャケットとインナージャケット、さらには難燃性の高いコットンベストの3点がセットになった、極めて機能性の高いジャケットです。
コレ、本気で欲しいなぁ…。
そりゃね、次のページで紹介されている、中田商店のフランス軍・ミリタリージャケットの方がデザイン性は高いと言わざるを得ません。
特に、コットンベストは色合いよりもむしろ形状の面で、着こなすにはかなりのテクニックを要します。
しかし私は、デザインよりも機能面に惚れたのです。
気候に応じてスッキリと重ね着できるところがいいですね☆
決して安いものではありませんが、生産数も少ないようなので、入手困難なアイテムになりそうです。
フィールダーのWEBサイトがリニューアルされたそうです。
さっそくアクセスしてみましたが、
「サイトリニューアル作業中」
とのことで、アクセスできませんでした。(8/29 22:30現在)
そんなことより、この情報を紹介する文章に目が留まりました。
「フィールダーはちょっとマニアック過ぎて……、突然目に飛び込んでくる衝撃写真も心臓に悪いし……、アウトドアは好きなんだけど政治思想は保守だから……」
(Fielder Vol.41 8ページより無断転載)
Fielderにしては珍しく、内省的な文章に多少の違和感を禁じえませんでした。
そしてその違和感は、私に何かを伝えるためのサインだったのかもしれません。
さて、ここからは大特集の「焚火総復習」です。
状況やそれぞれの好みに応じた焚火のスタイルについて、体系的に解説されています。
直火が出来るキャンプ場は最近少なくなってきましたが、たまにはこんな焚火もしたいですね。
ただ火を眺めるだでなく、焚火の良さを活かした料理も教えてくれます。
さらには、焚火道具についても紹介しています。
このあたりから「やっぱりいつもと違うぞ…」と、より強く思い始めていました。
センターのモノクロページを挟み、後半に入ります。
なんと、「木材入門」です。
ここまで多くの種類の木材について、写真入りで細かく解説しているのは、林業の専門誌とFielderくらいではないでしょうか?
全部で10ページもの特集を組んでいるあたり、気合が感じられます。
焚火から始まり、焚火の“源”である木に至る…今回のFielderのテーマは壮大です。
ガラッと変わって、キャンプ道具を幅広く紹介しています。
何と言うか…多くの方にとって参考になりそうな情報です。
今回のFielder…寄り添ってる。
世の中の多くのアウトドア好きな人たちに寄り添った内容になっているじゃありませんか!
これが冒頭に感じた違和感だったのかもしれません。
そう言えば…ここまでのページにあった衝撃的な写真は、熊が銃で撃たれて仰向けにひっくり返っている様子を収めたモノが数枚あっただけでした。
いや、決して寄り添っていることを否定しているのではありません。
むしろ、歓迎しています☆
Fielderは独自の価値観を持っています。
でもあまりにも個性的ゆえ、必ずしも全ての人に受け入れられているとは言えないでしょう。
そんなとき、自分の価値観をごり押しするだけではなく、相手の価値観を知って、受け入れることで、相手にも受け入れられやすくなるのです。
これぞ、ダイバーシティ&インクルージョン!
最後の方のページは、もはや微笑ましさすら感じます。
でもご安心ください。
先ほど引用したページの最後には
「もちろん、本誌が誇る”ヤバい企画(不特定多数に見られてはいけないやつ)”は雑誌にしか掲載しないので、日頃ご愛読いただいている同朋には、これからも格別の発見をお届けします」
とも記されています。
…と、一通りページをめくったところで、今では数少ないモノクロページに戻り、我々が毎号楽しみにしている連載記事をチェックします。
なるほど!
今回はワークテーブルと来ましたか!
我が家も使っています。
…っていうか、このテーブルを使い始めてからは、ほぼ毎回のキャンプで使っています。
見た目は極めてシンプルです。
業務用の厨房と同じ雰囲気です。
ただ、この無機質な感じがかえっていい感じなのです。
テントサイトに限らず家の中にしても、ウッディーなアイテムを配置することで、それなりのオサレ感は演出できるでしょう。
そこを敢えて、メタリックなアイテムを配置するスタイルに大きな影響を受けたという筆者の方には共感を覚えます。
それに何より、使い勝手が良いところがポイントですね。
このテーブルの素晴らしさは本文に譲るとして、冒頭に気になった記述がありました。
「8月に2回キャンプをして、とても暑かった…」
というようなことが書かれています。
これはあくまでも私の推測ですが…
本当は、そのうち後半の1回は意外と涼しくて過ごしやすかったのではないか?
むしろ夜は冷え込んだくらいではないか?
ただ、原稿の締め切りの都合上、2回目のキャンプの後では間に合わない。
そう言えば、8月1回目のキャンプはとても暑かった…きっと2回目も暑いだろう…
そう考えた筆者は、キャンプに行く前から
「8月に2回キャンプをして、とても暑かった」
と、見込みで書いていたのではないだろうか?
こういう疑念を抱いていますが、この記事の筆者の方に確認する術がないので、この件は迷宮入りとなりました。
そんなこんなで強烈な軸を持ちながらも、多様な価値観を受け入れるまでに成長したFielderの、私にとってのみ記念すべきVol.41は全国の書店・アウトドアショップで絶賛発売中です!
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